こんにちは、二吉です。
あまり近所に大きな声では言えないのですが、エイリアン父が、ゴールデンウィーク直前、4月30日から発熱しました。
大阪は、吉村知事の奮闘が全国的に有名で、大阪府民としてとても誇らしい気持ちでいたのですが、この度保健所さんの対応に非常にガッカリしまして、あんなに全国的にはすごい感じなのに、実態はこんなものなの?!と愕然とした気持ちになり、ここに記録を残しておきます。
初めに書いておきますが、夜を徹して24時間対応してくださっている保健所の皆さんには感謝しています。ただ、こんな対応をしていては、せっかく24時間多くの相談を受け付けても、多くの方に安心を届けることにはなっていないのではないでしょうか。
ぜひ上の方にはもう少し考えていただいて、自分たちの健康をかえりみず夜間勤務してくださっている保健所の皆さんの労働に見合うような指針をたてていただきたいと思います。
では本題どうぞ。
突然の発熱
エイリアン父は4月の初めからテレワークで、休みに少しウォーキング。ほぼコンビニくらいしか行かない毎日でした。
もちろん濃厚接触者は私たち家族だけ。外出時も必ずマスク、もともと几帳面な性格なので手洗いはかかしていません。
そんな中、ゴールデンウィーク初日4月29日に少しカラ咳が出だし、なんとなくだるさが。29日は家族3人で6キロほど歩いたので、日ごろの運動不足がたたったのかと思っていたら、翌日の30日から発熱。
はじめは微熱だったのですが、時期が時期だけに、私もその日から即出勤自粛。予約していた整骨院もキャンセル。
ただの風邪かもしれないしと、家で様子を見ていたのですが、熱は高くなるばかりで、熱三日目の5月2日に、私が花粉症の薬をもらいに行きがてら、かかりつけの耳鼻科に相談しました。
もちろん、こんなご時世なので、そこの耳鼻科にも「PCR検査は出来ません」という貼り紙がしてあるのですが、先生や受付の方たちが親身になって話を聞いてくださって、「明日から連休に入りどこも診てくれなくなるし、救急にいくのも待ったりして大変だろうから、今すぐ連れて来るように」とのこと。この対応が本当に神対応であったことを、数日後に思い知ることになります。
診療所の外で診察をしてもらったけれど、その時点では咳もほとんどなく、まだ何とも言えないとの回答。でも熱さましなど一通りの薬をもらって診察終了。
保健所の対応
実は熱が出て二日後の5月1日の夜、厚生労働省からLINEで全国一斉調査のお知らせが来て、その時に発熱があると回答したら、「保健所に連絡しましたか?」みたいなのが表示されたため、一応その時点で一度電話をしていました。
でもその時点では、「熱があるならかかりつけ医に相談してみたら?熱があるっていうことで断られるかもしれないけれど。保健所としては出来ることは特にない」みたいな回答で、これ電話する必要ありました??という対応だったんです。
そもそも保健所の人もお忙しいだろうから、もしLINEで保健所に連絡しろなんて出なかったら、熱が4日以上でない限り連絡するつもりはありませんでした。しかもこの回答なんだったら、ほんとLINEも余計な事書いてくれるなよって感じです。
で、その後、かかりつけ医でみてもらって、それから1日、2日経っても熱は下がらず、ずっと38℃越え。
その他の症状としては、少しだけ咳、鼻水はほとんどなく、とにかくひどい頭痛。倦怠感は熱相応のそれなり。一応話せる、歩ける。息切れはなし。味覚障害もなし。
テレビでやっている受診の基準は4日以上37.5℃以上だったので、さすがにもう基準は満たしただろうと、5日目に再度保健所に連絡してみました。
すると「すでに陽性の人と濃厚接触したか?」「現在の症状」など改めて聞かれたうえ、
「すでに陽性の人の濃厚接触者であること」「持病があること」「呼吸症状がある」などであれば感染症指定医に紹介できるけど、今の症状では保健所で病院は紹介できないから一般病院にかかるようにと言われました。
念のため、アフラックの健康医療相談で看護師さんに相談もして、まあ相変わらず熱は高いけれど、死にそうな感じではなかったので、ひとまず家で療養を続けることに。
義父に心無い言葉をかけられる
他県に住んでいる義両親には、まだ何かわからない状態で発熱を伝えても心配するだろうしと思って、何も言っていませんでした。でもさすがに熱が5日も続いているので、そろそろ言っといた方が良いかと思い、電話してみました。
エイリアンにはやめておけと随分止められたのですが、この判断が大間違い。
案の定、心配のあまり義両親は大騒ぎ。
特に普段から、言葉のブレーキが効かないタイプの義父が、お酒が入っていたのもあり「なんでもっと早くしておかないんだ!!(←何を?)エイリアンにうつったらどうするんだ!!!」と怒鳴る始末。きちんと消毒も隔離もしているのに、聞きもせず、電話の後ろで怒鳴り散らしています。
五日間、献身的に看病してきたことを感謝されこそすれ、まさかなじられるとは思いもしませんでした・・・いやビックリですよね。酔っぱらっていたのだろうし、度を越した心配がそういう表現になるのでしょうが、本当に驚きました。
義母も心配のあまり何度も電話やLINE攻撃、医師であるおじに相談をしたらすぐに受診した方がいいと言い、穏やかに暮らしていた3人の生活がもろくも崩れ去ることに。
外部から色々言われることで、なんとか保っていた自分の均衡が崩れて、精神的にかなり追い込まれました。
こういったことはきっと我が家の話だけではなく、誰かがコロナ疑いになった時、きっと周囲の人から、多かれ少なかれ何かしらの形で、圧力や言葉の暴力などを受けることになるんだろうなと想像できる出来事でした。
受診を決めた経緯
確かに、もしもコロナじゃなかった場合に、高熱を5日も6日も放っておいて良いものか?
コロナの症状が足りないと言われたということは、他の病気だったとして、大の男が5日も高熱が続くなんてよほどのこと。テレビでも、本当なら初期で見つかったはずのコロナでない病気が、受診を控えることによって重篤になる例もあると聞きました。
耳鼻科でもらった解熱剤は、なくなったら困るからと、ガマンしながらどうしてもの時に使っていましたが、あまりにも頭痛が酷く眠れないことが増えてきたので、どんどん数が減っています。このままでは連休明けまで持ちそうにありません。
義両親からの圧力もあり、連休まっただ中の5月3日の夜7時半、救急の相談ダイヤル#7119に電話してみることに。
夜間、救急病院が見つからない
救急の相談ダイヤルでは、現在診てもらえる救急病院の案内か、そもそも救急病院に行くべきかどうかの相談が出来ます。
まずは相談して、行った方が良いと判断されたら番号を教えて欲しいと伝えて、現在の症状、発熱が5日続いていることを伝えた結果、電話に出てくれた看護師さんは、保留にして後ろにいる人たちとも相談した結果、受診を勧めてくれました。
そうして教えてもらった電話番号3つに上から順にかけていくと、
「先生が今緊急の患者を3人もとっちゃったから受付できそうにありません 」
「内科の専門医が当直でないので診られません」
「発熱おことわり」
まあ上の2つも、ていよくごまかされたけど、結局発熱お断りってことなんでしょうね。
そもそも時間が悪かった、休日診療とはいえ、夜間と日中では先生の数も違うのかもしれない。明日の朝にのぞみをつないで、その日はいったん引き下がることに。そんな夜にまさか急変なんてしませんように…と祈りながら。
熱6日目、さすがに弱ってくる
解熱剤を飲んでも今日も38℃オーバー。幸い急変もなかったですが、さすがに6日も熱が続くとかなり弱ってきており、立つのもしんどくなってきている様子。弱弱しく咳もしています。何か動作をするたびに若干息もはあはあ言っています。
いつも私たちにごみを捨てろだの片付けろだの口うるさく言っているのに、今はただ静かに横たわっているだけ…。気丈にはしているけれど、たぶんかなりつらいんだと思います。
保健所に電話3回目
これはいよいよ、本当に感染症の病院を紹介してもらった方がいいと思い、3度目の正直で保健所に電話。
すると、相変わらず「保健所から病院の紹介は出来ません」・・・は?
「前回電話したときには、呼吸器症状がないから病院は紹介出来ないと言われたんですけど、呼吸器症状が出てきたら感染症指定医を紹介できるとおっしゃってませんでしたか?」
「保健所から病院の紹介はしていないんです。皆さん自分で病院を探されて、自分で受診されています。」
「???? でも病院には断られて受診が出来ないんですが」
「それでも保健所からは病院の紹介はできないんです。なんとか診てもらう病院を見つけてもらうしか」
「えええーーーー??」
「もしどうしても歩けないとかだったら救急車を呼んでください」
「でも救急病院に電話して断られてるのに、救急車に乗ったってたらい回しになりませんか?」
「そこは救急隊員がなんとか探してくれます」
えええーーー?そんなアホな!
「ほんとにほんとにそうなんですか?保健所に相談しろって書いてあるからかけてるのに、受診できる病院も教えてもらえないんですか?ニュースであれだけ吉村さんが色々言ってるのに、大阪市ってそうなんですか?」
「そうなんです・・・」
「わかりました・・・」
保健所のお姉さんには罪はないのに、お休みの中も相談に乗ってくださっているのに、そんな言い方をしちゃって本当にすみません。でも本当に心から驚いたんです。
今、コロナの疑いがなく、保健所にお世話になる機会がない人は、ニュースを見て、吉村さんの活躍を見て、大阪に住んでいることに誇りを持っていると思います。
まさか実際の現場では、コロナ疑いの人が受診できる病院がない、あっても教えてもらえないなんて、思いもしませんでした。
救急病院に断られまくる
仕方がないので、もう一度救急安心センターに電話しました。
昨夜の経緯を説明して、すべての病院に断られたことを伝えると、電話口の人が同情してマネージャーの方に電話を変わってくださいました。
そして現在診察を行っている病院の番号をたくさん教えてくれて、大きな救急病院だけでなく、もう少し小さな医院や診療所を統括しているセンターの番号も教えてくれました。
そして、救急安心センターでは、あくまで今開診している内科の救急病院しか探すことが出来ず、コロナや発熱に対応している病院の情報は持っていないことを、非常に申し訳なさそうに説明されました。
その気持ちだけで、本当に救われる思いでした。
そしてまた、昨日断られた病院も含めて、上から順に片っ端から電話。
同じように、
・担当医がいない
・忙しい
・発熱者は受け付けていない
などで、どこも診てくれません。
そのたびに、救急安心ダイヤルに電話してちゃんと聞いた?だとか、保健所にちゃんと電話した?っていちいち言われます。
保健所に自分で病院でかかれって言われたんですって、毎回説明するんですが、そういうことを病院が聞いてくること自体が、大阪市はコロナ疑いの患者への対応の統制が全くとれていないことを感じました。
そんな電話が山ほどかかってきて、向こうも大変なのだと思いますが
3分の1くらいは、受け付けられないことを申し訳なさそうに詫びてくださり
3分の1くらいは、発熱は受け付けてません! 他をあたってください!と 冷たく言い放たれ
残りは、話を聞いて相談に乗ってくださいました。
そして、あらかた大きい病院へ電話をし尽くし、次に電話をしたのは、今まで名前を聞いたこともなかった、うちから少し離れた小さな個人病院。
電話に出たのは少しお年を召されたような女性の方でした。
とある個人病院の受付の方との出会い
発熱が6日間続いていることを伝えると、女性はひどく驚かれました。
「6日?!ほんとに6日?!4月末から?!」って。
この病院には今までそんな患者からの電話はあまりなかったのでしょうか。
そして今までの経緯を聞いてくださり、保健所では病院を教えてくれないこと、今まですべての病院で断られていることを伝えると、自分のところも今は発熱の人を診ることができないんだけど、なんとか保健所経由で診てもらえる手段はないかと一緒に考えてくださいました。
濃厚接触者の窓口なら検査をしてくれるかも・・・と番号を教えてくれたのですが、それは私が電話した保健所の番号と全く同じでした。二人で落胆。
じゃあ、と、診てくれそうな病院をたくさん列挙した中に、あんしんセンターの紹介にはなかった病院が含まれていました。
「ここもダメだったらもう一度かけておいで、私が先生に頼んであげるから」
本当に今はその言葉がありがた過ぎて、電話を切った瞬間涙があふれてきました。そして自分が思った以上に精神的に追い込まれていることに気づいたのでした。
ついに受診病院が見つかる
教えてもらった病院に、藁をもすがる思いで電話してみると
やはり他と同じく保健所に連絡したか?大阪市の救急センターには電話したか?と。
全て断られた旨を伝えると、しばらく保留になった後
「診るのでひとりで来てください。正面玄関に来たら電話してください」とのこと!
やったーーーー!!!
その時は、まだ結果も出ていないのに、病院が見つかっただけで全て解決したような気持ちになりました。
朝、救急安心ダイヤルに電話をかけはじめてから、気づけば2時間経っていました。
エイリアンはその間ひたすらYoutube・・・。たまには仕方ないですよね・・・。
でも本人は頭痛が酷すぎて動けず、ひとりで今すぐ行くのは無理で、薬を飲んで少し症状がおさまってからようやく病院へ向かうことに。
無事受診 そしてPCR検査
本人にあまり聞くことが出来ないので、最低限の情報しかないのですが、
病院では、すぐCTを撮ることになり、その結果、肺炎であることは間違いないと言われたそうです。
ただ、コロナウィルスが原因の場合、肺炎には独特の所見が見られるものなのに、エイリアン父の右肺にはそれらしき所見が出ているものの左肺には違う兆候がみられるので、コロナではない肺炎かもしれないとのこと。
そこでようやくPCR検査をすることになったらしいです。
今は混みあっているため、結果が出るのは1~2日後。電話連絡待ちです。
でも陽性であったとしても、人口呼吸器をつけなければいけないような状態でなければ入院にはならず、ホテル隔離にもならず、今とおなじく自宅待機になるそうです。
これもビックリでした。大阪では病床が余っていると聞いていたので、コロナ陽性が確定したら必ず入院するものか、少なくともホテル滞在になるものかと。
追記:これは病院の勘違いでした。
いまのところのまとめ
これを書いているのは熱7日目。今日も38.6℃、食欲はなんとかあり、弱ってはいますが、昨日受診したことで気持ち的に持ち直したのか、若干元気に見えます。薬も追加でもらえたので、遠慮なく飲めるようになったのが良かったのかもしれません。
今は検査結果待ちですが、もし陽性だったら、私たちも検査を受けなければいけないのか・・・生活がどうなるのか、3人仲良く引きこもり生活になるのか、今後のことが全くわかりません。
もし陰性であったとしても、陽性なのに結果は陰性の人も大勢いるみたいなので、引き続き社会とは断絶した生活を送るつもりです。
陽性が良いのか、陰性が良いのか、熱がこれだけ続いている現状となれば、もうどちらでも良いから早く元気なパパに戻って欲しい、その一心です。
そして今回思ったのは、発熱があることで、色々な人に相談をしたくなるけれども、その相談相手を見誤ってはいけないということ、両親に報告した時期は早すぎたと思っています。
離れているからこそ様子がわからなくて余計心配するし、何もできないことがもどかしい、という気持ちはよくわかりますが、こちらは対応しているのは私ただ一人、子どもも病人も世話をしなければいけないのに、色々な家族からひっきりなしにLINEやら電話がかかってくるというのは、結構なストレスでした。実際、何度かキレてしまいましたが、ご本人たちに気づいていただきたかったです。
この記事が、今まさにご家族が発熱されて悩まれている方に、少しでも助けになれば幸いです。